企業に勤める従業員や、役員や取締役などが亡くなったときには、会社が喪主となり葬儀が開かれることがあります。これは、会社に所属する人間が亡くなり、新しい体制へと変化していくことを、内外に示すための儀式でもあります。
もちろん故人を悼む気持ちはありますが、それぞれが悲しい気持ちに浸る場所というよりは、より多くの人がその事実に直面するための場所だとも言えるでしょう。会社が喪主となるので、無宗教の形式で執り行われることも多いです。
一方で個人葬では、あくまでも一個人として葬儀を出す形式のことを言います。喪主となるのは家族で、家族が望むスタイルや宗教に則って行われることになります。両者の中間に位置するのが合同葬です。企業と個人が合同で葬儀を執り行うことで、両者の目的を同時に果たすことが可能となります。
個人葬と社葬を分けることなく、一度に済ませることができるという点も、目的の一つとなり得るでしょう。とはいえ、気持ちよく協力関係を築くためには、事前準備えお互いへの配慮を示すことも重要なポイントです。葬儀会社の力も借りながら、両者がしっかりと話し合っておくことで、安心して合同葬を進めていくことができるでしょう。